自宅を貸したいとき Q&A
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Q、転勤で家を貸す場合借地借家法等の定めはどうなっている? |
A、賃貸人の不在期間中の建物賃貸借契約についての要件 (借地借家法第38条) (1)家を空ける理由は、転勤だけでなく、療養、親族の介護、その他やむを得ない事由がある場合であること。 (2)賃貸人が生活の本拠として使用する建物を貸す場合であること。 従って、仮に長期入院の事情があったとしても事務所用や営業用の建物について、更新を排除する特約を付した賃貸借契約を締結しても、その特約は無効です。 (3)一定期間経過した後は、賃貸人が再び生活の本拠として使用することが明らかであること。 使用を再開するのは賃貸人本人でなければなりません。 本人が転勤で持ち家を離れるが、2年後には息子が海外から帰ってくるという場合に、2年間だけ期限付きの賃貸借契約をすることはできません。 (4)一定期間を確定した賃貸借期間とし、更新がないものとすること。 再び生活の本拠として使用するより多少前に契約期間が終了するようにすることは認められます。 また、契約期間については、民法で20年より長い期間を定めることはできないとされますが、その他に特に制限はありません。 1年未満の契約期間を定めることもできます。 但し、あまり長期の期間を定めることは、転勤から帰る時期及びその後にその建物を生活の本拠としてしようするかどうかが不明確になりますので、要件を欠くことにもなりかねません。 (5)以上の要件を備えた契約を締結し、その契約書面には一定期間家を空けることになるやむを得ない事由を記載すること。 |
Q、2年、3年の場合でも借りてくれる人はいる? |
A、もちろんいます。 短期間と承知で借りる人はたくさんいます。また、物件が気に入ってくれて家賃・場所・間取りその他の条件が折り合えば、一般の賃貸物件と同じ用に選んでもらえます。 借りる側からすれば「◯年間しか借りられない」ということも「駅から10分」とか、「最上階角部屋」といったことと同じ、その物件を選択する要素の一つに他ならないのです。 ただ残念ながら『好条件』、とは言い難いので一般の賃貸物件に比べ、転勤宅の場合は若干条件を借主側に譲歩することも多いようです。 |